ミュージアムリサーチャー

ミュージアムレポート

今回は9月29日に行われた地域文化デジタル化推進協議会主催の『全国地域映像コンクール』を見学してきました。

会場の千代田放送会館。 スクリーンの映像がとてもクリアできれいでした。 受付に大きなどーもくん人形を発見して納得。 NHKも後援しているからなんですね。

総務省が進める地域文化デジタル化事業(デジタルミュージアム構想)を推進し、地域文化のデジタルアーカイブ化を盛り上げるべく開催されたこの大会。プロ・アマ問わず日本各地で制作された静止画・動画ソフトを対象に、とてもレベルの高い作品が受賞されていました。 会場では、表彰式の後に、各部門のグランプリ、総務大臣賞の作品が上映されました。

早稲田システム陣営でとりわけ話題になったのは、手作りソフトの部でグランプリに選ばれた『新庄浮世絵コレクション』でした。この作品は島根県立美術館の所蔵する新庄次郎コレクションを解説、紹介する短編の静止画です。

「名画ぞろいだったよね、鈴木春信からはじまって、喜多川歌麿でしょ、東洲斎写楽、葛飾北斎も。」「しかも映像がとてもきれいだった。解像度はどれくらいなんだろう?」「解説で作品の一部にクローズアップしたい時、テレビなどではよくマルをしたりするけれども、これは背景の色をトーンダウンしていた。浮世絵の雰囲気を壊さないし、ポイントがとても見やすくていいね」などと上映後の会話も弾みました。

また、手作りソフトの部で地域文化デジタル化推進協議会会長賞を受賞したリアス・アーク美術館の「昭和の子供たち」という作品も素朴な笑顔の子供たちとあたたかみのある白黒写真が印象的でした。

有形・無形文化財の保存のためにも、Web配信などのデータの活用の観点からみてもまだまだ期待が望めるデジタルアーカイブ。次回のコンクールが楽しみです。

受賞作品(一部)

手作りソフトの部

<グランプリ>
『新庄浮世絵コレクション』 しまねデジタル映像推進協議会
<総務大臣賞>
『よみがえる勝興寺大伽藍 ~本堂修復の軌跡~ 』
富山県民生涯学習カレッジ富山県映像センター

地域映像ソフトの部

<グランプリ>
『小樽 まちなみの記憶』 小樽市・北海道映像記録(株)
<総務大臣賞>
『荘川の獅子舞教室』 高山市荘川支所・サンメッセ(株)

 

地域文化デジタル化推進協議会

(旧デジタル・ミュージアム推進協議会) 
http://www.digital-museum.gr.jp/