ミュージアム支援サービス

Museum Media Labo(ミュージアムメディア研究所)

設立趣旨

慢性的な人員不足に喘ぐ博物館。学芸員、職員は常に多忙に晒されており、学芸現場で必要となる業務情報の共有や継承に支障をきたしている場面も少なくありません。

一方、公的な施設として望まれるミュージアム同士のノウハウの共有も十分とは言えず、特に地方の中小規模館では情報収集に苦しむ姿が目に付きます。

博物館運営には多岐にわたる情報が必要ですが、その流通基盤は確立されているとは言い難い状況にあります。

場合によっては、こうした状況が博物館の潜在的な価値や能力の発露を阻害することにもなりかねず、ひいては体力を奪うという結果を招くことも起こり得るでしょう。

館が所蔵する資料や作品の重要性を考えれば、このまま手をこまねいているわけにはいきません。

こうした状況を鑑み、当研究所は「ミュージアムの運営管理の円滑化に寄与する情報を、収集・蓄積・発信する専門機関」として発足いたしました。

博物館の事業全域から各個別分野に関わる各種情報のほか、各界の専門家らによる研究・提言、現場で応用可能な周辺業界の関連情報、調査業務などを通して得た各種研究結果に至るまで、幅広いナレッジを蓄積する「ミュージアム専門の情報ターミナル」としての役割を目指し、事業に取り組んでおります。

当研究所は、ミュージアムに関わる人ならどなたでもご利用いただける「情報集積所」として、より積極的な発信も交えながら、持続的に全国に伝播できるだけの「回路」づくりを目指します。

事業内容

自主企画 調査研究

IT活用の実態などを中心に、ミュージアムに関係するさまざまな調査を実施していきます。得られた情報はさまざまな形で各館にフィードバックし、運営方針の策定などにお役立ていただきます。

自社刊行物の発行

ミュージアムの調査活動は、そのつど定期・不定期の刊行物などにまとめていきます。具体的には下記のような刊行物の発行を行っております。

●MMLジャーナル
ミュージアムの現場レポートや最新事例報告、統計分析から各種提言なども行います。WEBサイトにも掲載しておりますので、ミュージアムの現場でぜひご活用ください。

●ミュージアム/文化財/史跡担当者のための ICT活用事業 企画の手引
ミュージアムや文化財・史跡担当者がデジタルアーカイブ事業やICT活用事業を企画立案するにあたり、予算を上手に押さえる方法、失敗を事前に回避する方法、持続可能な事業を企画立案する方法などについて、さまざまな切り口から解説しています。

●被災写真救済の手引き (津波・洪水などで水損した写真への対応マニュアル)
東日本大震災の被災資料のうち、主に写真資料の補修・保存・デジタル化等を目的に、RD3プロジェクトが発足し、活動を開始した――前例のない「現場ノウハウ」を書籍化した、文化財に興味を持つ方、文化財関係者、博物館、図書館に必携の1冊。ミュージアムメディア研究所は企画として刊行に参加。

Museum Media Labo.