製品&ソリューション

クラウド型収蔵品管理システムI.B.MUSEUM SaaS

「インターネットで、作品や資料の画像を公開したい」

以前は権利関係などの諸問題で難しいとされることが多かった「画像データの公開」ですが、最近では積極的にトライするケースも目立つようになってきました。社会貢献姿勢を示したり、来館促進などのプロモーションの一環と位置づけたり…と、活用の幅はどんどん広がっています。

その一方で、対策は盤石と言えず、注意書きを表示して閲覧者の善意に委ねるという対応が限界と考えているケースも少なくありません。特に「公開した画像の無断使用が気になる」という声はいまも多く、商用デジタルコンテンツなどの著作権問題と同様に、頭を悩ませる現場も少なくありません。

気軽にコピー&ペーストできるのは、ITの大きな利点。しかしながら、それは作者・権利者の権利保護がきちんと講じられていてこそのもの。どうにかならないか…という声にお応えして、I.B.MUSEUM SaaS では、解決策としてお役立ていただける「目には見えない権利の証」電子透かし機能を実装することとしました。

参考画像インターネットを通じて一般公開する画像は、簡単に保存やコピー&ペーストができるため、無断転載や不正使用といった権利侵害が心配。これ、実は長く議論されてきたミュージアムの宿命的な課題で、懸念するのは当然です。
しかし、最近では、積極的に画像データを活用する事例が増えています。 I.B.MUSEUM SaaS なら、登録された画像をそのまま公開しても、データ内には「目に見えない状態で」権利情報はしっかりと「刻印」されます。

デジタルコンテンツの著作権保護を支援するためにI.B.MUSEUM SaaS の新機能「電子透かし」とは

関係する資料を相互に紐づける

画像の美しさはそのままに、権利情報を埋め込む機能

電子透かしとは、データに対して「人間が感覚で識別できない形の情報を埋め込むもの」を指します。これにより、主に以下のような効果が得られます。

著作権保護

デジタルコンテンツに埋め込む「すかし」は、それぞれ固有の情報です。したがって、デジタルコンテンツの著作権、肖像権などを証明する材料となり得ます。

不正利用抑止

利用者IDや個別の番号をデジタルコンテンツに埋め込んでおけば、流出元を特定できるようになります。その結果、利用者の不正流出、不正利用の抑止につながります。

このように、電子透かしを利用すれば、権利の保護に効果を発揮することが可能となります。そこで I.B.MUSEUM SaaS では、静止画用の技術「acuagraphy PictureMark」を採用。公開するすべての画像に、自動的に埋め込むことができます。

手間を省きながら漏れを防ぐ

不正使用の防止にも効果を発揮

I.B.MUSEUM SaaS を利用して公開する画像データには、館のIDを含む特殊な文字列が埋め込まれます。不正取得、無断掲載とみられる画像を発見した場合、ご通報いただけば、弊社にて透かし情報を確認。検出された場合、不正コピーの証拠となります。また、電子透かしを使用していることをサイトに表示することで、不正使用を未然に抑止する効果も期待できます。

権利情報の埋め込み作業は「全自動」です

acuagraphy PictureMark はすべて自動的に埋め込まれますので、ユーザ館側での特殊な作業は一切必要ありません。I.B.MUSEUM SaaSに画像データを登録した時点で、全画像に電子透かしが埋め込まれますので、ふだん通りの作業のみで権利情報を付与することが可能です。

平成29年4月25日以降に登録された画像は、自動的に埋め込み済み。それ以前の登録画像については、年内の完了をめどに、弊社にて順次埋め込み作業を行っています。

インターネット公開ページでも、不正取得への警告を表示

すべての登録画像に電子透かしの埋め込みが完了した時点で、 I.B.MUSEUM SaaS のインターネット公開ページに「権利保護の対策済み」である旨を表示します。これによって、上記の不正な利用の撲滅にも役立ちます。

電子透かしについて、何かご不明点がおありの際は、お気軽に弊社までお問い合わせください。

画像を一定の大きさに区切り、その範囲の中に透かし情報を埋め込みます。
仮にトリミングなどの編集を行っても、透かし情報は全領域に埋め込まれるため、画像の一部であっても検出できます。